sense of touch 吉田沙織 個展 修了

先日開催した個展、無事終了致しました。お越し頂いた皆様、
かけて頂いたお言葉本当にありがとうございました。この度も
面白い方々にお会いすることが出来ました。
「大きな作品だけでもいい」と太っ腹にも言ってもらったおかげで
大きな作品で囲む様にして展覧会を作ることができました。贅沢な時間を会場にて
過ごしやりたいことを実現出来ましたが、社会とのずれも感じ、
今後に生かしたいと思います。
今回いらして頂いた方、来られなかった方も次回、引き続き
よろしくお願い致します。

sense of touch 吉田沙織 個展
Saori YOSHIDA solo exhibition
2014/10/11(土)−11/1(土)
11時-19時
日、月休廊
MATSUO MEGUMI+VOICE GALLERY pfs/w
voicegallery.org






撮影:藤場 美穂氏

2日間だけの展覧会

エルボスコページでも紹介してもらいました。綺麗に撮影してもらって嬉しいです!「2日間だけの展覧会」、、
公開制作等派手なことはやっていませんが、静かに作品をご覧頂けます。
包まれるような感覚を、目の前で体感しに、
または美術に関心のある方は何でもお答えしますので、気軽にいらして下さ〜い。


野尻湖ホテル エルボスコでは Hotel Solitude ホテルソリチュードというアーティストの創作活動をサポートするプログラムを実施しています。滞在51日目で、いよいよその成果がお披露目されました。
エルボスコのダイニング前で密かにシークレット展覧会を実施しています!今日明日と開催する予定です。エルボスコにお越しになられた際は、是非2階のダイニング前にお越しください。

2日間だけの展覧会

いま、滞在しているホテル・エルボスコにて
滞在制作を2日間に限り、公開させてもらってます。
2カ月弱(52日分)の思考が詰まっています。5点+α。
今日明日、Secret Exhibithion開催です。

お越し頂いた皆様見て頂けます!!!が、急の思い立ちの為こっそりやってます。

ずっと室内に押し込められてた作品が数十歩外に出て、
人目につく館内に動いたのは、私も作品も晴れやかな気持です。
作品は2日後、新たな地に出発をしますが、
私自身はあとひと月あまり、未だここに於いてもらうので掃除して
次を制作します!
http://www.nojirikohotel-elbosco.com/


【公式】野尻湖ホテル エルボスコ | Nojiriko Hotel EL BOSCO
www.nojirikohotel-elbosco.com

ホテル・ソリチュード プログラム滞在

現在、ホテル・ソリチュードプログラムで
緑豊かな野尻湖湖畔に佇むエルボスコさん に 滞在させて頂いています。
森に溶け込みつ、作品を作りつのんびり思索に耽って感覚を養い、今の自分に捕われない表現を試みよう、と
応募したアーティストインレジデンスですが、
ここに来る事でいろんな物事がまた動き出し、
ラクルがいっぱいでのんびり、なんて言ってられない程刺激的で、毎日が新鮮な輝きを持って輝いています。
はや、滞在10日目。
制作を始めて5日目。
”ソリチュードの吉田さんです。”と紹介される響きが、なんだか耳が慣れていなくてこそばゆい私です。
国でも、職業でも、企業名でもないソリチュードという一滞在作家を包んでくれる
ぬくもりの様なものがこのホテルの随所に感じられます。

”ここ”で出会うひと、出会う自然によって今考えている事、作品が日を追って様変わりしていくのを感じられます。
窓から差し込む光、夜明け、夕暮れの”青”が本当に美しいです。
日常の中でどんどん押し縮こまっていく自分を旅先では全力で解放していく様な、
解放する術を色々見つけていきたいと思っています。
わくわくしているの、
伝わりますでしょうか???

散歩中に見つけた生き物や日々の制作をUPしていきますので、グロテスクな写真が出てくる際は閲覧注意ですが、(今回は自粛します)
これから少しずつ書いていきますのでお付き合い宜しくお願い致します。


西会津国際芸術村、滞在記:後編

西会津国際芸術村、滞在記:後編


滞在も残り数日となって、
凍った窓ガラスが、ライトに照らされてきらきらと輝く夜があって、
それは普段見慣れた岩絵の具の質感と非常に近いものがあって、
思うところがあり
水晶末を紙の上に撒いてみる事にします。
それ自体は上手くいきませんでした。が次に、
もう少し青みがかった荒い絵の具を画面上に置いてみた所、
そしてそれが乾いた時にも、
完璧とは言わないまでもしっくり来るものがありました。

水晶末にしろ、その岩絵の具にしろ
濡れて画面上にあるときの質感や色目の方がイメージ(水浸しの廊下が寒さで凍って、廊下も、
廊下の木目を吸い上げた作品も共に朝凍り付いている)と重なる点が多いのですが、
乾いてもそうイメージと遠ざからないというか、

近作をより現実に置き換えたような、
なぜ近作を作り続けているのか、
近作はどういった事なのかその構成を別の形で見れた気がして、
最後に出来た、その木目の写し取られた和紙の上に青みがかった氷を意図した岩絵の具が部分的に
振りかぶったものは、
私に取って意義のあるものでした。



人間のスイッチを切って、風景に佇んでいる時の人工も自然も無い
とけ込んだ感じを出せるのが目標だと、
いきなり、シャーマニックな事を言い出すと驚かれるかもしれませんが、
この西会津という土地は山岳宗教の残る、宗教的な街でもあると教えられて
少し安心出来るところもありました。
緑が深く、自然の自浄作用が上回るから、下水設備が無く、
洗剤も何も水場から流れ出た汚水はそのまま川に流れ出ても平気な土地柄と聞いて身を隠したい気持になりつつ、
自然の懐の深さを感じました。


周りの生態系に身を添わせて生きる事。


自分のバイオリズムを感じて生きるという事。



滞在中に作った30枚余りの作品は一旦、未完、完成問わず持って帰りますが、

再び来訪し私の手のみならず、協力者を募ってもっと大量に作れやしないか、
その上で構成を考えて校舎中に散りばめられはしないかと、
渋い作品なりにも無数にあれば、浮かび上がる光景があるんではないか、と
夢が広がりました。
その実現の為にも一度帰り思案する事にしますが、
また、近いうちに来るという思いを託して
一番のお気に入りを校舎に一枚、忍ばせて帰る事にしました。

これで終わりにしない為に、これからどうするか、ゆるゆるとヒントをもらった様な
心地がします。

ゆっくりと、じっくりと向き合える様な場所や人たちとの出会いでしたので、
また別の形でも繋げられる様な予感もします。と、
ここまでまとめるのにも随分と時間がかかってしまいましたが、

会津でお土産に買ってきた薔薇から採った蜂蜜を混ぜたホットミルクを飲み
身体を温めつつ、
思い出しつつ、
ゆっくり、じっくり温めて ずるっと滑り出すのを、楽しみに待とうと思います。


吉田沙織 2014、3、19
(2014、1、20−1、30滞在)



西会津国際芸術村、 滞在記:中編


いざ、廊下を濡らします!


水をバケツに汲みモップで廊下を濡らし失敗しても掃除になります。その位極々普通の動作で、
その場にある道具を使って作品が出来るか試みます。
水に浸され
徐々にステインの浮き出る廊下の木目が楮紙に写るように何度も踏み均して様子を見ます。


翌朝、よく冷えた廊下は、けれど、水に濡れた廊下を作品ごと凍り付かせる程には冷えず、
インスタレーションとして見せられる程の見せ場は無かったけれど、
紙を剥がすと
ステインが写って水だけで確りと木目の版画のように出来ていました。
早々、思い通りには作品はできないものですが、この
ステインで出来る木目の版画を、
濡らす水の量や場所や向きを変えて色味や形の出方を調整しつつ、
手持ちの30枚の楮紙を慎重に大胆に使い試していく事にします。


残ることと、消え去る事を考える為に、その思考を形に表す手段として、


この場の木目を忠実に残す点では木目を木炭でなぞるよりも成功しているこの作品というか
作品に至るステップですが、
だから未だ作品と呼ぶにはもの足りず、その週も訪問される
この施設に興味を持たれてる方や、集会の話し合いに来られる町の方達と話す中でも
この木目の線の美しさ、色調の美しさを感じて、
それを見せたいと繰り返し廊下の木目を水を使って写し取り続けて居るのに関わらず100%誇示出来ない自分も居て、
その理由の一つとして、
滞在したこの季節ならでは冷え、凍るという要素をまだ表出させるに至っていないから、凍るという現象が無理ならば
何がそれにとって変われるか、雪の中にステイン染の楮紙を埋めたり、重ねて刷ったり、
色鉛筆で擦ったり、失敗を重ねて考えます。


施設の周辺に生える
槙の木の目立つ豊な自然環境や雪景色、管理人の矢部さん独自のランドスケープ的な
自然と人工の繋げ方の観点、アプローチにも影響されつつ、


思考も作品も地道にステップを続けます。


何故この行為(作品を作ること)を行って居るのか。



つづく


西会津国際芸術村、滞在記 前編:2014/1/21-1/30

滞在記、前編:

西会津国際芸術村にて、2週間滞在制作を終えて貴重な体験をして来ました。

ゆらゆらと電車に揺られて辿り着いた元新郷中学校は、思っていたよりは雪に埋れづ、寒さも厳しすぎず。
本職ランドスケープデザイナーの管理人、矢部さんの来客の皆さんのお話に混ぜて貰ったりしつつ、無理せづ制作の準備に移りますが、、

夜は夜の校舎に一人きりとなります。


だから、2週間も居ると慣れますが初日はすっかりその空気に呑まれてしまい、廊下に出て作業する気に成れず、電気も、全てはとても消せませんでした。
しかしながら、個室のベッドに寝転んでいるというのも、かつては学び舎であった校舎だけに余計に、いいのかなーと悪い気がして、

けれども客観視するならば、夜の校舎に一人きりという滅多にない状況は非常に面白い要素が満載で、
非現実が味わえるその心境は

一番面白かったかも知れません。


次の日は
廊下の木目のトレースを試しにして見
て、ロール紙一本、丸々トレースしても何か見えるようで木目がトレース出来るとわかった他は
何も閃かず。。
何かないかと校舎を徘徊したり、矢部さんと話に行ったり、
身を引き締めに廊下に出る、寒いと部屋に入るを繰り返します。


窓が凍る様を見たいなーと思った翌日朝、教えられるままに窓硝子をよく見ると、窓ガラスは氷って曇り、輝いており、新鮮な愕きがありました。

ー13度という実感はそうありませんでしたが、確かに硝子は凍っていて、
窓ガラスをトレース出来ないかと試しますがそう、簡単には作品にならづ、

何も出来ずに最初の一週間終わって仕舞うのかと思う矢先、廊下の木目のトレースのイメージと凍った窓ガラスのイメージが重なって、
廊下を水で浸して木目を吸い上げた作品が、朝になってもし

廊下ごと凍りついて居たとしたら。と
発想します。


その時点で金曜の夕方で、矢部さんは退出した後で次は月曜の朝まで会えなかったので、


無許可で勝手に先づ実験して見ることにします。